NISHIO Hirokazu[Translate]
王と道化
独裁的な権力を持ったは、その権力によって「自分に不都合な情報」が伝達されなくなることに危機意識を持つ
不都合な情報は変化が起こる時にとても重要
しかし平常時の維持の効率化を推し進めると階層的組織ができてしまう
階層組織は不都合な情報を適切に伝達しない
階層型組織に属さないイレギュラーな存在を必要とする
そこで道化が必要
道化は階層組織に属さない
道化は王に耳の痛いことを言っても罰されない
道化は貴族を批判することができる

しかし道化が王と知り合うにはどうするのか?
道化がいきなり王に面会することはできない
つまり道化はまず貴族に気に入られて、王に取り次がれる必要がある
王の信頼を得て庇護される状態を作ったら貴族を殴ってもよい
この2つのフェーズは別物である

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たまたま同じタイトルだった
>realNuun 社会ゲームにおいて、他人を動かす役回りのプレイヤーは「王」タイプと「道化」タイプの2種類に概ね分けられる
>
> 王は言ったことが本当になるタイプで、道化は本当のことを言うタイプ
> 非協力ゲームで他プレイヤーから見た自分の行動の予測可能性が、王は高いことで利得を得るタイプで、道化は低いことで利得を得るタイプ
> 繰り返し囚人のジレンマゲームで、王はしっぺ返し戦略を取るタイプで、道化は取らないタイプ
>
> 単一の社会ゲームで、王的プレイと道化的プレイを混ぜてしまうと弱い戦略になりがちなので、同じゲーム中は一貫性を保つのが大事っぽい



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