バラモン左翼

バラモン左翼([Brahmin Left](/ja/Brahmin%20Left))とは、[左派政党](/ja/%E5%B7%A6%E6%B4%BE%E6%94%BF%E5%85%9A)の主な支持基盤が「[高学歴](/ja/%E9%AB%98%E5%AD%A6%E6%AD%B4)の[知的エリート](/ja/%E7%9F%A5%E7%9A%84%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%88)」に移ったという現象や、その人びとを指す言葉です。仏経済学者[トマ・ピケティ](/ja/%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%83%94%E3%82%B1%E3%83%86%E3%82%A3)らが提示した分析用語で、対概念は「[商人右翼](/ja/%E5%95%86%E4%BA%BA%E5%8F%B3%E7%BF%BC)([Merchant Right](/ja/Merchant%20Right)=高所得の[ビジネスエリート](/ja/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%88)に支持される右派)」です。([ピケティの研究所](https://piketty.pse.ens.fr/files/Piketty2018.pdf?utm_source=chatgpt.com))
- 出典:Piketty の2018年WP「Brahmin Left vs Merchant Right」→2022年QJE論文(21の西側民主主義を比較)。左派=[学歴エリート](/ja/%E5%AD%A6%E6%AD%B4%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%88)、右派=[所得エリート](/ja/%E6%89%80%E5%BE%97%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%88)という“[複数エリート体制](/ja/%E8%A4%87%E6%95%B0%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%88%E4%BD%93%E5%88%B6)”が広く観測されたとされます。([ピケティの研究所](https://piketty.pse.ens.fr/files/Piketty2018.pdf?utm_source=chatgpt.com))
- 意味合い:文化・アイデンティティ問題に敏感だが、従来の左派が担ってきた[低学歴・低所得層](/ja/%E4%BD%8E%E5%AD%A6%E6%AD%B4%E3%83%BB%E4%BD%8E%E6%89%80%E5%BE%97%E5%B1%A4)の代表性が弱まった状況を批判的に捉える際に使われます。([Webゲンロン](https://webgenron.com/articles/bookreview_021?utm_source=chatgpt.com))
- 対概念:商人右翼(Merchant Right)。高所得のビジネス層が右派を支える傾向。両者が並立することで、旧来の労働者層が政治から離脱/[右派ポピュリズム](/ja/%E5%8F%B3%E6%B4%BE%E3%83%9D%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0)に流れる土壌になる、という議論が展開されます。([デサイXJP](https://desaixjp.blog.fc2.com/blog-entry-2450.html?utm_source=chatgpt.com))
- 用語上の注意:「バラモン」はインドのカースト最上位層を指すため、カースト連想を伴う比喩である点に留意すべきという指摘もあります(安易なスティグマ化への注意)。([Webゲンロン](https://webgenron.com/articles/bookreview_021?utm_source=chatgpt.com))
- 日本文脈:概念自体は欧米の長期データに基づくもので、各国の政党・階級構造にそのまま当てはめるのは慎重であるべきとされます。([OUP Academic](https://academic.oup.com/qje/article/137/1/1/6383014?utm_source=chatgpt.com))
参考に:日本語での紹介や解説(労働政策系ブログや書評)も多数あります。初出の論文・書籍補遺は以下が一次資料です。([EU労働法ブログ](https://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2018/04/post-83eb.html?utm_source=chatgpt.com))
横断研究(21西側民主主義・1948–2020)
- 大規模データベース(WPID)とQJE論文の要約:**1960–80年代は左派=低学歴・低所得支持、2000–20年代は「学歴は左派に反転」し、一方で「高所得は依然として右派に相対的に流れやすい」**という二重エリート(Brahmin Left vs Merchant Right)の構図が観測されます。