NISHIO Hirokazu
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海面上昇と年の功
2020-07-19
長く生きていると、色々なことを見聞きすることによって広い範囲の浅い知識を獲得する
「
門前の小僧習わぬ経を読む
」効果
この結果、かつては「広い範囲で年長者は年少者より優位」という状況が発生していた
年の功
それぞれの専門領域ではそれぞれが強いが、どちらの専門でもない領域では年長者が強かった
この構図は
浅い知識
の獲得コストを下げる技術の発展によって覆される
海面が上昇することで海抜の低い領域が水没するイメージ #海面上昇
see
知識を提供するサービスの登場
知識獲得の努力をしないで長く生きることで自然に獲得していた程度の浅い知識は、検索によって容易に獲得できるようになる、と言って良いだろうか?
「
あるだろう力
」がないと検索という行動を取れない
「詳しいことは知らないが確かこんなのがあったはずだ」と思う感覚がなければ検索行動が生まれない
キーワードがわからなければ検索効率も悪い
一方でこの水準の知識は、適切に作られたSNSのタイムラインなどで昔より効率よく獲得できる、とも考えれられる
2023-03-31追記: キーワードがわからなくてもLLMが教えてくれる
意識的な努力をせずに獲得された知識は、意識的に更新もされないので古いままになる
古い間違った知識の例
「プログラムは単独では特許が取れない」
2002年
「経費にできるのは10万まで」
2006年
「ネオンは希ガス」
2005年
どうやって獲得したかわかってない知識は「
常識
」と認識しがち
知識を共有していない人とのミスコミュニケーションを引き起こす
関連
海面上昇
の例えはエンジニアの知的生産術のコラムで書いた
高速道路のたとえ
知識の更新は新しく学ぶよりも負荷が高い
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