スピリチュアル

英語の “spiritual” には、日本語の「スピリチュアル」ほど強い(怪しい/商売っ気/占い寄りの)ニュアンスはありません。
同じ語でも、担っている意味の重心が違う、という感じです。
1️⃣ 英語の spiritual の基本ニュアンス
英語圏で spiritual と言うと、まず次のあたりが素朴な意味です。
人生の意味・価値を考える
自分や他者、自然との「つながり」を感じる
内面的・内省的・倫理的な次元
宗教制度(church, doctrine)とは別の個人的感覚
だから 「I’m spiritual but not religious」は「教会や教義には属さないけど、人生の意味とか内面性は大事にしてる」くらいのかなり無難な自己紹介です。
怪しい感じは、この段階ではほぼない。
2️⃣ 日本語「スピリチュアル」の重心
日本語の「スピリチュアル」は、
2000年代のスピリチュアル・ブーム(江原啓之的文脈、占い・前世・波動・引き寄せ、商材・セミナー・開運グッズ)と強く結びついて定着しました。
その結果、理性的でない、オカルト/ビジネス臭という社会的レッテルを背負ってしまった。
👉 つまり日本語では「spiritual(内面性)」+「オカルト/商品化」が合体した語になっている。
3️⃣ 英語圏では「危険域」は別の語に分離されている
英語圏では、日本語で一括りにされがちなものが、ちゃんと語彙的に分かれています。
_| 領域 | 使われる語 |
| 内面性・意味 | spiritual |
| 占い・霊能力 | psychic / occult |
| 引き寄せ・波動 | manifestation / energy healing |
| 宗教制度 | religious |
| 疑似科学感 | woo |
なので
spiritual =OK
woo =眉に唾
という切り分けができる。
日本語はこの切り分けが弱く、全部「スピ」に寄ってしまう。
4️⃣ なぜ日本だけ歪んだか(短く)
要因はだいたいこの3つ。
1. 「霊性」を指す日本語の空白
宗教語を避けた結果、カタカナ語に全部押し込んだ
2. メディア主導の流行語化
説明語ではなく“ジャンル名”として普及
3. 宗教アレルギー社会
religious を避けた人が、spiritual を逃げ道として使った
→ 結果、「spiritual = 怪しい」が固着。
5️⃣ なので質問への答え
日本語の「スピリチュアル」は、英語圏でいう New Age / woo 寄りと考えたほうが近いです。
次に進むなら
どっちを深掘ります?