NISHIO Hirokazu[Translate]
Microsoft vs Cursor
Microsoft vs CursorOSSエコシステムを揺るがす「機能模倣」と「締め出し」論争

>kinopee_ai Microsoft は昨秋の Cursor のマルチファイル編集機能を丸パクリから始まって、恥ずかしげもなく、エージェントはモード名まで丸パクリ。Mac OS パクリと酷似。
> 無料プラン作って登録者が増えたと喜び、今度はマーケットプレイスからフォーク組を排除。
> Evil な企業と批判された歴史をお忘れのようで。

>nuits_jp 気になってたから調べてみたけど、拡張マーケットプレイスをCursorが直接利用することは規約違反なのでは?
> [Microsoft Visual Studio Marketplace and NuGet.org
> Terms of Use ]
>
> そもそもOSSをフォークした上、クローズで開発して莫大な利益をあげ、OSSに還元していないCursor側が言える立場ではないのでは?

o3
論点を5行で整理
1. Cursorの先行機能
VS CodeフォークのCursorは2024年から「AIエージェント (Composer/Agent Mode)」とマルチファイル同時編集を売りにして急成長。
2. Microsoftの追随と名称まで類似
2025年4月、GitHub Copilotに同名のAgent Modeと一括編集機能が正式実装され、UI・語彙がCursorと酷似すると開発者が指摘。
3. Marketplace利用禁止で事実上の締め出し
直後にMicrosoftは公式拡張に「VS Code以外では動作不可」フラグを追加。
CursorでC/C++拡張などが動かなくなり、コミュニティは「抱擁→拡張→排除(E³)」と批判。
4. 反対側の主張
Microsoft擁護: 規約は以前からあり、Cursorは違反して公式Marketplaceを横取りしていた。
Cursor批判: OSS (VS Code MIT)を基盤にしながら改良部分はクローズドで高額SaaS化し、コミュニティへ還元が乏しい。
5. OSSカルチャー上の評価
Microsoft: 巨大プラットフォームの支配力でフォークを封じ込め、囲い込み傾向。
Cursor: ライセンス上は合法だが、規約違反と“ただ乗り”の印象。
結論: どちらも理想的なOSS市民とは言えず、利用者はOpen VSXなど開かれた代替エコシステムの充実を求める段階。

私の感想
企業の商業判断とOSS精神のギャップが顕在化した典型例。Microsoftは影響力が大きい分、公平性と透明性を示す責任も大きい。一方Cursorも「OSS利用→クローズド利益化→規約無視」という弱点がある。両陣営がコミュニティとの協調姿勢を強め、拡張APIやマーケットをオープン規格で相互運用できるよう歩み寄ることが、開発者全体の利益になると考える。



"Engineer's way of creating knowledge" the English version of my book is now available on [Engineer's way of creating knowledge]

(C)NISHIO Hirokazu / Converted from [Scrapbox] at [Edit]