Plurality Tokyo Namerakaigi #2
日時: 2025年5月10日(土)13時~18時15分 (開場:12時半~)
会場: 慶應義塾大学三田キャンパス東館8階ホール
イベントページ:
ver.2
これ英語の部分がスルーされてる感じがある
本カンファレンスは、書籍「プルラリティ」日本語版の出版を記念し、プルラリティというテーマについて、多様なバックグラウンドを持つ人々が一堂に会して議論することを目的として開催されました。特に、プルラリティという概念を多くの日本人に知ってもらい、実践に繋げること、そして社会的多様性を超えたコラボレーションの技術としてのプルラリティを実現することが目指されました。
プログラム
13:15頃まで:オープニング
13:15~14:45:セッション1 プルラリティと学問知の交差点
15:45~16:40:セッション3 偽情報との戦い シビルソサエティができること
16:40~17:20:セッション4 民主的な資金配分 QF/QVの議論と実践
17:20~18:00:セッション5 AIは民主主義を進化させるか
18:00~18:15頃:クロージング
オープニング
スマートニュース会社取締役会長 東京大学特任研究員 鈴木健氏と、Founder of Plurality Tokyo スマートニュースメディア研究所 リサーチャー 高木俊介氏より挨拶がありました。カンファレンス開催への感謝が述べられ、プルラリティという言葉を日本の多くの人が知るようにしたい、そして実践されることを目指したいという目的が強調されました。
セッション1:プルラリティと学問知の交差点
本セッションでは、宇野重規氏(東京大学社会科学研究所 教授、政治思想研究者)、駒村圭吾氏(慶應大学法学部 教授、憲法学者)、安田洋祐氏(大阪大学 教授、経済学者)、そして書籍「プルラリティ」の著者であるGlenn Weyl氏とAudrey Tang氏が登壇しました。非常にアカデミックな文脈からプルラリティへのアプローチが試みられました。
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宇野重規氏:政治思想・政治哲学の研究者として、長年徳ヴィル、ジョン・デューイ、ハンナ・アーレントに関心を持って研究してきたことに触れ、今回のプルラリティがこれら3人の思想家を全て扱い、重要な役割を与えていることに驚きと喜びを示しました。宇野氏は、民主主義とは決して一つの民意を実現するものではなく、多様な実験を許す社会であるべきだと主張しました。現代におけるアソシエーションの形としてファンダムを挙げ、排他性を持つことの多いファンダムを開放性と共に作っていくべきだと述べました。また、政治とは複数性のアートであり、相互に異なり平等な人々が協力し合う技術だと定義し、その回復を訴えました。最後に、Audrey Tang氏とGlenn Weyl氏に対し、なぜこれら3人を選んだのかという質問を投げかけました。
駒村圭吾氏:憲法学者として、「主権者を疑う」という著作に触れつつ、憲法学は基本的に民主主義を疑い、オーバーライドする役割を持つと述べました。現在の政治が「オワコン」であり、代表制には明らかな利益相反の問題があると指摘しました。単純な民主主義は無制約なポピュリズムになりがちであり、熟議的民主主義(Deliberative Democracy)実験的民主主義(Democratic Experimentalism)ドライビングフォースになることに期待を示しました。また、現在の日本では政治ではなく訴訟が社会を変えるプラットフォームとして有効になっており、Call4のようなクラウドファンディングプラットフォームを活用した公共訴訟(Public Litigation)裁判、裁判官、弁護士がどのように位置づけられるかについて問いを投げかけました。
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安田洋祐氏:経済学者として、プリンストン大学でGlenn Weyl氏と同時期に博士号を取得した経験に触れました。自身もゲーム理論やメカニズムデザイン、社会選択理論などが専門であり、Glenn Weyl氏の著作**「ラディカル・マーケット」の翻訳と解説を担当したことに言及しました。現在の資本主義の仕組みに問題を感じているが、既存の代替案には物足りなさを感じていた中でラディカル・マーケットに出会ったと述べました。経済学が市場の失敗や経済格差に十分取り組めていない点を指摘しつつ、Glenn Weyl氏が提唱した「アローン (Alone)」というキーワードに触れ、個人的な合理性や意思決定を重視しすぎる経済学の課題を認識したと語りました。プルラリティに貢献する経済学のアイデアとして、の仕組み(例: TTC アルゴリズム)と、投票数(ボートカウント)に頼らない集団的意思決定の仕組みを紹介しました。特に、Majorty Judgment(マジョリティ・ジャッジメント)という仕組みは、各候補の評価分布を明らかにする点で優れており、集合的な意思決定を可視化する可能性があると評価しました。
セッション全体を通して、プルラリティという概念が、既存の学問分野(政治思想、憲法学、経済学)が直面する課題に対し、新しい視点や解決策を提供する可能性が議論されました。
セッション2:集合知を活用した合意の新しい形
本セッションでは、弁護士でありNPO法人Mielkaの代表理事であるトンフィー氏と、プルラリティ普及活動に深く関わる西尾泰和氏が登壇しました。
トンフィー氏:自身が開発・運営するサービス「JPAN Choice」を紹介しました。これはデータ、テクノロジー、デザインの力を用いて民主主義をエンパワー・アドバンスさせることを目指しており、特にデザインの重要性を強調し、情報弱者も含めたインクルーシブな参加を目指していると述べました。民主主義における課題として、情報のインプット(偽情報問題)、情報の咀嚼プロセス(システム1による直感的・反射的な意思決定からの脱却)、集合的意思の反映(選挙や代表制以外の形)の3つを挙げ、JPAN Choiceがこれらの改善を目指していると説明しました。JPAN Choiceはボートマッチ**、クイズによるゲーミフィケーション、政策比較(80以上のトピック)、重要KPIのトラッキング、投票方法ガイドなど多様な機能を提供し、主に10代から40代前半の100万人以上が利用していると報告しました。昨年の選挙でPolisというオープンソースソフトウェアを用いて西尾氏と共に開発した**「世論地図」を紹介し、これが単純な賛否だけでなく、意見の多様なクラスターや分断**、共通点などを可視化できることを説明しました。
西尾泰和氏:プルラリティの概念を日本に広めるため、書籍の自動翻訳ライン作成や、Polis、Talk to the Cityといったブロードリスニングツールの普及に努めてきたと語りました。トンフィー氏と共に世論地図の開発に参加しました。議論の中で、集団的意思決定(投票によって何かを決定すること)と、みんなの意見を集めて世界をより良く理解すること(意思決定者のための情報収集)を明確に区別する必要があると主張しました。Polisや世論地図は後者であり、AIが自動的に意思決定するものではなく、人間が世界や他者の意見をより深く理解するための「メガネ」や観察システムであると説明しました。
このセッションでは、Polisや世論地図といった具体的なツールの紹介を通じて、テクノロジーがいかに多様な意見を可視化し、人々の理解を深めることで、より質の高い集合知形成と意思決定を支援できるかという可能性が示されました。
セッション3:偽情報との戦い、シビルソサエティができること
本セッションでは、日本ファクトチェックセンターが登壇し、偽情報問題への取り組み、特にシビルソサエティができることについて議論しました。
国際連携の強化が強調されました。トランプファクターのような困難な状況下でも、ファクトチェック機関間の連携はむしろ強化されており、世界にはIFCN(国際ファクトチェックネットワーク)という認証を受けた約180の機関があり、活発な情報交換が行われていることが報告されました。アジア地域でも地域連合を設立する動きがあると述べました。
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特に台湾との連携が進んでおり、日本ファクトチェックセンターは台湾ファクトチェックセンターと日々情報交換や共同でのファクトチェックを実施していると述べました。日本、台湾、タイ、インドネシアの4カ国で若者向けのファクトチェック教育も共同で行われていることを紹介しました。台湾のDaset研究者との共同セミナーも計画されていると述べ、慶應大学X-Design Centerのような素晴らしい会場での開催に期待を示しました。台湾のローピンチェン大臣も国際協力の重要性を強調していることに触れました。
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日本はアジアの中で長期間安定した民主主義を享受してきた経験があり、その責任として、偽情報対策におけるアジアのハブとなるべきだと強く主張しました。
このセッションでは、シビルソサエティが偽情報に対抗するためには、国際的な連携、特にアジア地域内での連携が不可欠であり、日本がその中心的な役割を担うべきであるというメッセージが強調されました。
セッション4:民主的な資金配分 QF/QVの議論と実践
タイムテーブルにはセッション名が記載されていましたが、提供されたソースにこのセッションに関する具体的な議論内容の書き起こしはほとんどありませんでした。カンファレンス全体を通じて、全てのセッションが密接に関連しており、書籍の内容が各所で回収されている感覚があったという感想や、安定的な資金確保が市民組織の課題であるという一般的な言及、成功したものに対して後から資金を出すべきだというRetrospective Fundingの考え方への言及 はありましたが、このセッション自体の詳細な内容はソースからは確認できませんでした。
セッション5:AIは民主主義を進化させるか
本セッションでは、AIが民主主義のプロセスにどのように貢献できるかについて議論が交わされました。タイムテーブルにはセッション名が記載されていました。
議論の中で、AIエージェントを用いた「井戸端」での議論や、多様な自己を演じるLLMエージェントによるインナーダイアログ(頭の中で行われる会話)の外部化といった研究・実験が行われていることが紹介されました。AIエージェントを用いた議論システムにおける「良いAI」の基準や、報酬設計における姿勢(Alignment)をどのように維持するか、そしてその解決策としてオープン性が重要であるという議論がありました。
また、LLMがジャーナリングのような自己省察において、感情的な表現を増やしたり、インナーボイスを認識しやすくする可能性が実験で示唆されていることに触れられました。人間が書き始め、LLMが続きを書く、あるいはLLMが書いて止まったところを人間が書くという交互のライティング実験の可能性も言及されました。
モデレーターの役割についても議論があり、良い質問を投げかけるだけでなく、積極的に意見を提示することが、議論の活性化やコミュニケーションの円滑化に繋がる可能性があるという視点が示されました。
さらに、テキストだけでなく音声(ボイス)のデザインが、議論への参加意欲やコミュニケーションの質に大きく影響する可能性が強調されました。ずんだもんのようなキャラクターボイスが議論に与える影響や、音声インタラクションに適したボイスの最適化の重要性について言及がありました。
校長AIという取り組みは、Talk to the Cityの良い点を引き継ぎつつ、実際の政策立案やパブリックコメント集約の現場での実用性を高めるアプローチであると紹介されました。
このセッション(および関連する雑談)では、AIが人間の理解を深めるためのツール、多様な声や意見を拾い上げ可視化するシステム、そして議論プロセスを活性化するためのエージェントとして、民主主義を進化させる可能性が多角的に議論されました。特に、AIによる自動的な意思決定ではなく、人間の判断や理解を支援する役割、そしてそのためのデザインや音声といった要素の重要性が示唆されました。
クロージング
鈴木健氏と高木俊介氏より、カンファレンスの成功と参加者、関係者への感謝が述べられました。企画者、延べ33名のボランティアスタッフ、会場提供(慶應大学X-Design Center、塾長を選ぶ評議員会が開かれる重要な部屋)、SmartNewsの協力者(瀬さん、裕介さん、平原さんなど)、東京のコミュニティ、通訳、配信会社、急遽総合司会を務めた人物 など、多くの協力によって実現したことへの感謝が伝えられました。
プルラリティをこのイベントで終わりとせず、ここからさらに日本に根付かせていくこと、そして実践へと繋げていくことへの決意が語られました。そのためには、書籍の購入や、コンテンツ(日本語版・英語版のアーカイブ)のSNSでの拡散による普及活動が重要であることが強調されました。
また、東京プルラリティウィークとして、カンファレンス後も明日以降のイベントが予定されていることが紹介されました。具体的には、翌日の読書猿書店の出版イベント(サイポーズ主催、満席だがライブ配信予定)や、5月12日の東京大学でのクローズドなカンファレンス(招待枠あり)などが挙げられました。
プルラリティの今後の推進体制については、アノさん(Audrey Tang氏か)からの引継ぎや、リーダーシップを誰が取るかといった課題についても言及があり、コミュニティからリーダーシップを取れる人物が発掘されることへの期待が語られました。
全体として、カンファレンスは大成功であり、プルラリティという概念を日本に広め、多様な人々によるコラボレーションを推進するための重要な一歩となったことが示されました。
ソースの性質上、全てのセッションの議論が詳細に記録されているわけではなく、特にセッション4と5については断片的な情報や関連する雑談が多く含まれています。
ver.1
提供いただいた音声ファイルは、シンポジウム「AI進化とデジタル民主主義」とその後の懇親会らしき会話を時系列に沿って記録したもののようです。以下に、その内容を時系列に沿ってご紹介します。
シンポジウム開始前〜冒頭
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シンポジウムは慶應大学の会場(東館ホール)で開催されたようです。参加者は会場への案内を受けながらエレベーターで移動しました。
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開始前に、登壇者のプレゼン資料(スライド)の準備状況や、翻訳者への対応について確認が行われました。
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シンポジウムのタイムテーブルが紹介されました。オープニングに続き、「プルラリティと学問の交差点」「集合知を活用した合意形成の新しい形」「偽情報との戦い」「民主的な資金配分QFQV」「AIは民主主義を進化させるか」といったセッションが行われ、最後にクロージングが予定されていました。
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オープニングでは、スマートニュース株式会社の鈴木健氏と、Plurality Tokyoのファンダーである高木俊介氏が挨拶を行いました。
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このイベントが**『プルラリティ:分断をこえて集合的知性を磨く方法』日本語版の出版記念であることが告知されました。本書はCC0ライセンスで公開されており、コミュニティの力が大きく貢献して日本語版が出版されたことが強調されました。
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パネリストとして、東京大学の鈴木健教授、宇野茂金教授、慶應大学の駒村圭吾教授、安田洋祐教授、そして本書の著者であるグレン・ワイル氏とオードリー・タン氏が紹介されました。
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オープニングスピーチでは、デジタル技術が協力とイノベーションの基盤となる可能性や、デジタルの力で「熟議の深さ」と「参加者の数」のトレードオフを改善できるというビジョンが語られました。
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宇野茂金氏からは、「多様な実験を許す社会こそが民主主義である」「ファンダムが現代のアソシエーションである」「政治は複数性のアートである」という3点が主張されました。また、本書がジョン・デューイ、アレクシス・ド・トクヴィル、副島種臣の3人に言及している点について質問がなされました。
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オードリー・タン氏とグレン・ワイル氏からの応答では、ジョン・デューイが台湾の歴史において非常に重要な役割を果たしたこと、そして日本のような規模の国が、プルラリティのような取り組みを世界に広める上で重要な役割を担うことが期待されていることが述べられました。
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安田洋祐氏からは、経済学の視点から新しい社会システムのデザインに取り組んでいることが話され、プリンストン大学時代のグレン・ワイル氏との出会いについて、当時の写真とともに紹介されました。
シンポジウムセッション中盤〜終盤
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セッションでは、世論の地図という可視化ツールが紹介されました。これはPolisというツールをベースにしており、消費税減税のようなテーマに関する多様な意見をクラスターとして可視化し、分断や合意点を理解するのに役立つと説明されました。
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日本では、強い意見を明確に表明することを避ける文化的な傾向があること、また、このような背景がクアドラティック・ボーティングのようなメカニズムにどのように影響するかについて議論されました。
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クアドラティック・ファンディングは、多くのアイテムを扱う場合に限界がある(100は可能だが、1000や10万は難しい)という研究結果が共有されました。
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質疑応答では、「個人の意見は正しい理解に基づいている必要があるか」という問いに対し、集団的意思決定そのものと、多様な意見を集めて世界や他者の視点をよりよく理解するためのデータ収集は切り離して考えるべきだという点が強調されました。Polisや世論の地図は後者の目的、つまり意思決定者がより良い判断をするための「メガネ」**として機能すると説明されました。
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プラットフォーム企業からのデータアクセスの重要性について議論されました。市民活動や研究がデジタル空間で実験や分析を行うためにはデータが必要不可欠であり、EUのデジタル市場法(DMA)のような法規制によって、プラットフォームが研究者や市民社会にデータアクセスを提供することが必要であると主張されました。X(旧Twitter)がAPIを有料化・高額化していることが問題視されました。
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AIによる偽情報生成の現状と対策について議論されました。AIがリアルな偽情報(フェイクニュース、画像、音声)を生成できるようになり、情報源の真贋判断が難しくなっていることが課題として挙げられました。AIによる警告のタイミングが重要であるという実験結果が紹介され、動画視聴中に警告を表示することが偽情報共有意図を効果的に減少させることが示されました。
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偽情報対策として、匿名性を保ちつつ人間の発言であることを証明するメカニズム(KYC、シグネチャープランなど)の導入が提案されました。
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日本の偽情報対策は、世界的に見て遅れている(8年程度遅れている)という認識が示されましたが、国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)や台湾などの国際連携が強化されていることが紹介されました。日本がアジアにおける偽情報対策のハブとなるべきだという意見も出されました。
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休憩を挟んで、セッションが続けられました。
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クアドラティック・ファンディングの参加型予算編成への応用や、コミュニティへの貢献度を可視化するシステム(ロールの付与)、デジタル災害対応チームへの資金提供などが紹介されました。
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民主的システムは固定されたものではなく、技術の進歩に合わせて常に実験され、継続的に改善されていくべきであるという考え方が強調されました。社会システムもソフトウェア開発のように、継続的な製品開発、導入、テスト、改善のサイクルを持つ必要があると述べられました。
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デジタルデモクラシー2030プロジェクトについて紹介がありました。これはオープンソースプロジェクトであり、参加者をSlackで募集していること、そして仮想熟議システム(AIとの対話を通じて1億2000万人が熟議できる仕組み)や、政治資金収支報告書のリアルタイム公開を目指した情報公開の仕組みを開発していることが語られました。
シンポジウム終了後の懇親会/会話
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シンポジウムでの各セッションや特定の登壇者の話について、参加者間で感想や追加の議論が交わされました。
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校長AIについて、Polisの改良版であり、政策決定者向けに意見の掘り下げやクラスター抽出を強化した機能があることが説明されました。
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ブロードリスニングは、多様な意見を聞き取る技術であり、インターネット相談データからの社会課題抽出や、NPOによる自殺対策への応用が検討されていること、AIによるサポートが社会的に価値を持つ可能性が語られました。XのAPI高額化がブロードリスニング実施上の大きな課題であることが改めて認識されました。
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日本のプルラリティコミュニティの現状について話されました。スクラップボックスでの情報共有や、様々な関係者(ハマダさん、ケイさん、ヌー君、伊藤さん、西尾さんなど)の関与について具体的に言及がありました。
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コミュニティのリーダーシップのあり方に関する難しい問題意識が共有されました。特定の人がイニシアチブを取り続けることの限界や、どのように自然なリーダーシップを発掘・移行していくかが課題であると話されました。
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コミュニティ活動やNPO運営における資金調達の困難さについて言及されました。
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AIと民主主義の将来に関して、AIエージェントを用いた個人の内面(多様な自己)の対話シミュレーションや、対話したくなるAIエージェントの可能性について研究が進められていることが語られました。
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AI政治家/AIエージェントが、人間の政治家よりもモデル仕様に基づいた判断や説明責任をより容易に果たせる可能性について議論されました。ただし、そのインセンティブ設計やオープン性の確保が重要であるとされました。AIがディープリサーチを支援するようになり、政治家の役割も変化していく可能性が示唆されました。
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所得税額に比例した投票や、年齢、資産に応じた投票など、現在の「1人1票」とは異なる実験的な投票システムのアイデアが議論されました。
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技術進化と人間の役割の将来に関する、より抽象的・哲学的な議論も行われました。AIやロボットが多くの人間の活動を上回る可能性、それに伴う人間の労働や価値の問い直し、相棒動物としてのAIロボットの可能性、そして技術発展の速度や安全性、反テクノロジー(AIに対する自爆攻撃など)の競争といった様々な視点から話が及びました。
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OpenAIを含む最新のAI技術の発展速度に対する驚きや、その影響に関する懸念が表明されました。
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デジタルデモクラシー2030プロジェクトのSlackワークスペースへの参加方法が案内されました。
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スクラップボックスとLLM(大規模言語モデル)の連携に関する今後の可能性(マークダウン形式での入出力など)について期待が語られました。
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懇親会終了後の移動に関する会話や個人的な話も含まれていました。
シンポジウムとその後の会話全体を通じて、プルラリティ(複数性)実験としての民主主義といったテーマが繰り返し現れています。
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> 安野のセッションは5つ目で17:00からになります。オンラインでもございますので是非!>
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> plurality_book 『PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来』はCC0パブリックドメインのオープンソースです> 多くの方がこのプロジェクトの協力者となり、未来の共同設計者となってくださることを願っています>
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> , co-hosting wonderful conference with plurality community > @0xtkgshn、複数のコミュニティ と素晴らしい会議を共催したことを大変おめでとうございます>
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> nishio トクヴィル、デューイ、実験の民主主義、今書いてる本がハンナアーレント、多様な実験を許すのが民主主義だ(デューイ)> > nishio アジアをつなぐ思想家としてのトクヴィルとデューイとハンナアーレント
> > nishio 話が面白すぎるw 会場が笑いに満たされるww
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> nishio 「Suzuki Ken and Suzuki Kan」笑> > 「政策コンテスト」若い世代からのパブコメで予算配分の大改革
> nishio Audrey「この2年で技術が大きく進んだのはLLMによって意見の集約が容易になったこと。これによって熟議が改善する。特に言語バリアを超えて多様性あふれるコミュニケーションをすることができるようになった」 #TokyoPluralityWeek >
> お金を介さない市場→物々交換→欲望の二重の一致→TTCアルゴリズム→なぜ広まってない?N人サイクルの1箇所壊れるだけで成立しなくなるから> Majority Judgement!僕も勉強会で話したやつだ!> 比較不可能性がPluralityのキーなのでは仮説>
> takerunakao 民主主義と憲法、政治におけるAI活用、AI Agentからweb3、Deep Fundingの話題まで!
> Pluralityと言いつつ、使っている語が難しすぎ。これでは却って社会の分断が深まらないか心配。こんなに素晴らしい才能が集っているのだから難しいことを分かりやすく表現することは可能なはず。> uchida_tomato 過去の文献や偉人の引用も(気持ちは分かるけど)多過ぎる気がする。これでは学会と変わらない(学会には学会の価値があるけど、学会は(仕方ないけど)排他的な要素を持つからPlruralityとは合わない気が)。> uchida_tomato 5/10の集会は非常に面白かったけど、違和感があった。今日の議論は、「自分たちが議論して試すtoolや考え方は『確信はないけど、今よりはきっと改善するから』皆で使う『べき』」というproduct out的な無邪気さが、限度を超えて強く感じたという点でした(続)> uchida_tomato 言い換えると、今の社会には改善余地がある(→同意します)、から始まるけど、pain pointとか改善後の姿が明示されないまま、方法論が深掘りされた、ように見えたということ。書籍では、いろんな切り口が列挙されていたので、強い違和感は感じなかったけど、今から思えば同じ感想を覚える(続)> uchida_tomato 「おまえは、否定的な立場なのか?」と問われるとそうじゃない。石高プロジェクトが目指しているものは、ある意味でPluralityと同じだし。ただ、新しい意見集約や、新しい資源配分が実現するとして、どの問題がどういう形に改善するのか?という論理構造になってしまう(続)> uchida_tomato 目の前のこうした問題を、(どうなるかは脇に置くとして)解決したいけど、それの障害を超越するtoolとしてのベスト(に近いもの)は何か、というissue drivenになっていない気がした(なので、違和感を感じた)(続)> uchida_tomato 台湾での実践例がクリアなのは、適用した手法と、適用後の改善結果がセットになって示されているから、という点にも、改めて気づいた。今日議論されたAIを使った改善策も、AIで実現する価値尺度がどうなるかが示されないままなので、Howの議論に留まっているとみることもできる(続)> uchida_tomato 否定的な事を並べたが、小さくてもよいので、試行例ではなくて成功例を積み上げることが一番と思った。この方法を使ったら「これが出来た」というやつ。「これができる」ではなくて。もちろん、着想段階でも議論が必要なので、今回の議論も価値があると思いますし(続)> uchida_tomato 実際、成功例と思える事例も一部で紹介されていたと思います。ただ、「多様性を許容しつつコミュニティーの合意形成を行う」として「合意にたどり着いて」「その合意によって想定通りの改善が出来た」という結果を望んだ途端に、多様性が失われる(そもそも合意って、多様とは違う概念かも)かも(続)> uchida_tomato とかを考えると、結構抽象的なところから考えないと、と(改めて)感じましたが、具体的な改善事例とセットにしないと説得力が…というジレンマがあります。> 内田は金融&ブロックチェーンの分野を出発点に、更にいろいろ考えてみたいと思いました。> 良い会合でした。スタッフの方に感謝します(了)> > cactaceae これは読書会とか理解を深める会をやって分かり易い言葉を作る活動したいなぁー> >uchida_tomato: ...Pluralityと言いつつ、使っている語が難しすぎ。これでは却って社会の分断が深まらないか心配。こんなに素晴らしい才能が集っているのだから難しいことを分かりやすく表現することは可能なはず。
>
> cactaceae 「あらゆることにノンバイナリー」 僕もそれだ!#TokyoPluralityWeek
> mariroom Be a pollinator for Plurality ⿻>
> この「公共マインド」 を持っての決断かどうか、大事だなぁ。
>
>
> mariroom It was a brilliant session discussing Plurality from political, legal, and economic perspectives. What truly moved me, though, was Audrey’s closing remark about the importance of design and art. I felt a great sense of relief :) #TokyoPluralityWeek > 政治、法律や経済の視点でPlurality を語るセッション。素晴らしかったのですが、最後にオードリーがデザインとアートが大事と話してくれてとてもホッとしたそう来なくっちゃ。
> takuya727 示唆的な議論。Pluralityに可能性を感じている層とそれ以外をどう橋渡しするかは、「つくって・みせる」しかないんじゃないかなっていうのは思った。いろいろな取組が出てくるべきコンセプトだと思う。参加されている方の多くも作っている人たちだろうというのも希望。
> etokiwa999 誤情報ですが、実は世界経済フォーラムの「グローバルリスク報告書」で、4位につけるほど注目されているトピックで、国内だと「計算社会科学」という分野で研究が進んでいます。>
> ktsuyu2525 言語自体が“なめらか”を認識することに限界があるはず。(例えば、川の揺らぎのような時々刻々となめらかに変化することを言語で描写することは難しい)#TokyoPluralityWeek > 3) 言語に代替する連続的なものの描写が得意なコミュニケーションツールを開発する> しかし、3のついては人の言語的認知処理が連続的なものを処理することが不得意なので、人の情報処理の変容も求められる。> ktsuyu2525 昔、HCIの国際学会で発表した、「曖昧な感情を曖昧なまま表現・伝達するために流体シミュレーションを使えるか?」の研究とか上手く応用できないかしら、とか思ったりdl.acm.org> Emotion Overflow: an Interactive System to Represent Emotion with Fluid | Adjunct Proceedings of...> Emotion Overflow:感情を流体で表現するインタラクティブシステム |の付属議事録...
> sanjrow 西尾氏「人間が他人を理解する能力の増強によって、社会の境界線が滑らかになる」
> Pluralityというテクノロジーが、分断というよりも、置いてかれた貧困層の声をマイルドに拾って、彼らが救われるのか気になる
> cactaceae 「台湾は発信力が限られるから日本で実践してそれを世界に発信していく」 これは全アジアの国が狙って行っていいと思う!#TokyoPluralityWeek
> and Project Liberty Founder Frank McCourt co-authored a piece in > on Utah's groundbreaking new Digital Choice Act giving people agency over their data on social media platforms.> とProject Libertyの創設者であるFrank McCourt氏は、> 年に、ユタ州の画期的な新しいデジタル選択法についての記事を共同執筆しました。
>
> takerunakao session2:集合知を活用した合意形成、session3:偽情報との戦い。両テーマセッションとも中長期の課題に取り組んだ現在地と、前向きな展望が語られました。
> heat_1nt 構造を用いて高次元データをほぼ歪みなく可視化・解析できる新手法 “Bonsai“> >DucheneJohan Popular methods like UMAP & t-SNE are stochastic and distort data structure. > Bonsai - a novel method - builds trees to relate high-dimensional objects, accounting for measurement noise.> UMAPやt-SNEのような一般的な手法は、確率的でデータ構造を歪めるものです。> Bonsai は新しい方法で、高次元のオブジェクトを関連付ける木を建設し、測定ノイズを考慮します。> https:// biorxiv.org/content/10.1101/2025.05.08.652944v1...> > スケーラビリティ◎、枝長で意味的距離も時系列変化も一目瞭然、構造も直感的
> uchida_tomato 偽情報の話。KYCの活用とか、リタラシーが必要、との意見に同意。みも蓋もない事だけども、ギリギリ考えるとベタな解決策以上に有効な手段は見当たらない、難しい問題(なお、正しい情報と偽情報をbinaryの価値観で議論することには違和感。同じ情報に対する解釈の問題もあるし)
> etokiwa999 「ブロードリスニングで他者への理解力が上がる」と発表で言われてるけど、単純すぎる。> まずメディアによって人の意見が変わらないことは、エリー調査、ナチスのプロパガンダ研究、Metaの研究で分かってる。> 100歩譲って、理解が深まるのは政治家や行政担当かなと。> エリー調査とは?投票先はメディアよりも友達から影響> プロパガンダの限界:ナチスのメディア利用の論文を解説> SNSと政治の関係は?アルゴリズムに意見を変える力はない> cactaceae 面白い視点だと思います。僕はメディア的だと感じますが、UXを工夫すると友人のように錯覚させられるかもしれません!> nishio 掘り下げると何か面白いものが見つかりそうな切り口だと感じています> etokiwa999 ブロードリスニングを行い、分析した結果は、情報(コンテンツ)であり、その情報を媒介したのは(メディア)は、ブロードリスニングかなと思います。> 少なくとも先行研究において、「他者の意見の分析結果」が人の意思決定に影響している、という検証結果を見つけることができません。
> 再度いうと、メディアは意見形成に影響しないことは、> エリー調査、ナチスのプロパガンダ研究、Metaの研究で分かってる。> 経済的な不満や友達関係のほうがメディア選択に影響を与えてる> cactaceae とすると、前近代的な草の根の政治活動が効果的ということかもしれないですね> etokiwa999 それ(草の根活動=デモとか訪問とか電話とか?)はまた別論点なので論文探したいですね~
>
> 17:20-18:00 セッション5 AI は民主主義を進化させるか? 青山柊太朗(blu3mo)、Colin Megill、Audrey Tang、安野貴博。モデレーター: Akinori Oyama> Plurality Tokyo Namerakaigi #2
> 【翻訳ver】Plurality Tokyo なめらかいぎ #2 コラボレーション...> イベント概要台湾のデジタル大臣として活躍したオードリー・タン氏と、急進的な市場設計で知られる経済学者グレン・ワイル氏が共著した『Plurality: The Future of Collaborative Technology and Democracy』が、「PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノ...
> nishio 難しかったところわかりにくかったところはどこでつまずいたかを発信すると、わかった人が教える機会が生まれるので社会貢献です。わかる人はわからない人がどこをわからないのかをわからないので先に教える必要があるわけです。もちろんその後教えた人も社会貢献です。
> 0xtkgshn ツイートするよりブログ書いてくれた方が反論も再利用もできるので助かる。ツイートしてそれで良いのか?解像度の低いモヤモヤを適当に片手で投げて何が異議を唱えたようにしてて良いのか?めちゃくちゃ嫌いでもめちゃくちゃ好きでもどっちでも嬉しいが中間は悪 #TokyoPluralityWeek
> moriteppei Plurarityって言葉で「政治はオワコン」「単なる民主主義はポピュリズムと同じ」で、オードリータンまで来てみんなで「うんうん」ってやってる人たちと、そんなことまったく知らない人たちとの分断が進んでる。これは解決しないといけない問題だね
だから本を出版したりイベントをしたりしてる
> nishio #TokyoPluralityWeek 偽情報の問題についてを世界は2016年のBREXITとトランプ大統領勝利のタイミングから危機感を感じていたが日本は対岸の火事みたいに感じていた、しかしSNS上でのまとめサイトの拡散などには海外同様の傾向が見られる、という話が面白かった。同じ問題が発生したが気づくのは遅れた
> ninofku Plurality Tokyo Namerakaigi #2 最高でした> 著者の2人の話はもちろん、トクヴィルなど思想的な背景や日本での熟議の歴史、社会実装の現状などなど大いに刺激を受けました> 日本が新たな民主主義の発信地になるべくコミュニティを盛り上げていきたいし、中央区内でも何か手を動かすことを始めます>
> ninofku Youtubeでの配信アーカイブもありますので、気になった方はぜひ。5時間以上ありますので少しずつでもyoutube.com> Plurality Tokyo Namerakaigi #2「Plurality Book日本語版」出版記念 collaboration...> Plurality Tokyo なめらかいぎ #2「Plurality Book日本語版」出版記念 collaboration...
> toufu_qbota 政治領域の制度設計って、抽象化していうと人間の行動(意思決定)の原理をどういうモデルで定量化して、抽出・評価して、実装するかって話だから文系領域ながらもエンジニアの思考と相性が良いんだなというのが昨日の学び
> の東方の三賢者から名前を取ったコンピューターの話。> MAGIを民主主義の合意形成っていう視点で捉えたことなかったw!> というよりエヴァ好きなことにシンパシーを感じました!!>
> takahiroanno 昨日、Plurality Tokyoで『AIは民主主義を進化させるか?』というトークセッションに出席させていただきました! 台湾のオードリー・タンさん、Polisのコリン・メギルさん、Bluemoさん、Oyama Akinoriさんとご一緒させていただきました!> >blu3mo Plurality Tokyo セッション5 AI は民主主義を進化させるか? > パネリスト:青山柊太朗、Colin Megill、Audrey Tang、安野貴博 / モデレーター: Akinori Oyama > デジタル民主主義2030コミュニティのプロジェクトの話など紹介させて頂きました!>
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