NISHIO Hirokazu[日本語][English]

「N=1の意見を深掘りしたい」は「速い馬が欲しい」

2025-09-26 「N=1の意見を深掘りしたい」「アンケートで一件しかでてない意見を深掘りしたい」は、たぶん本当に顧客が求めていることではなく、表現する語彙がまだ存在していないせいで描写できていないのだと思う(「速い馬が欲しい」的なもの)

まず現状のアンケートにおいては回答者がワンショットで意見を文章にまとめて提出しなければいけないという強い制約を負わされている

  • このせいで、思っていることをアウトプットするときに強く圧縮されたり歪んだりしている
  • その強く圧縮されて歪んだもの1件から深掘りをするのはすでに情報がロストされているから困難

いどばたシステムは、対話形式で引き出す

  • このことによって「一塊の文章にまとめる」というタスクを人間から引き剥がし、発言に専念させる
  • いままで0とか1とかしか出力できてなかった人から10の情報が引き出されるようになる。
  • ある意味すべてのアンケートに対して「深掘り」をしている形。

引き出される情報が10倍になるので、1件あたりに使える時間は1/10になる

  • なので従来のアンケートと同じようなメンタルモデルで接することは多分現実的ではない。

100人が1ずつ合計100の情報を出していた時代においては個々人の言語化のタイミングで圧縮がかかってて捨てられてしまっていた情報があった。

  • AI処理以前の問題 100人が10ずつ合計1000の情報を出すようになると
  • 従来は個人が書かなかったので消滅していた10の中の1があって、これが意外なことに10人で共通していることがある
    • 個々人はそれを今までアウトプットしていなかったから気づけなかった
  • この「10人で共通する10」は10/1000の1%で100人が1の情報を出していた時代の1/100の1%と割合は同じ
  • なんだけど、個人が圧縮した後の1件1%と、10人で共通している1%との間には質的に大きな差があると感じている。

と、とりあえず思ったことをつらつら書いておいた。 多分これはもっと上手い説明の仕方を僕が思いつく必要がある

2025-10-03

  • アイデアの干渉効果
    • ちなみにこれは川喜田次郎の「発想法」に出てくる図なんですけど、1回のタイミングで1つ出てきただけのものは「未発達」に留まり、他のタイミングに出てきたものと結合することで「安定性の獲得」「包括性の獲得」へと進んでいく
  • 川喜田二郎の「探検の五原則」の1は「360度の視角から」で、これは個々のデータはぜんぶ不正確なので「360度の視角から」あつめて整合性を根拠にする、という考え方
    • 同様にAIインタビューで出てくる発言も全て不正確なので、複数人の視点を集めることが必要だし、
    • それによってどの個人の1意見よりも良いものが得られる
  • 基本的に人々が描写することは自分から見た一側面に過ぎないので複数人を束ねなければ正しい理解に至らない

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