国家はなぜ衰退するのか
多くの人が経済活動・政治参加・権利保護にアクセスできる
イノベーション、投資、長期的成長が起きやすい
一部の支配層が富や権力を独占し、多数派から搾取する
短期的には成長しても、長期的には停滞しやすい
たとえば、包摂的制度では、人々が「努力して得た利益を奪われない」と期待できるので、起業・投資・学習・技術革新が起きやすい。
一方、収奪的制度では、権力者に利益を取り上げられる可能性が高く、また支配層が自分たちの地位を脅かす新技術や新勢力を抑えがちなので、長期的に停滞する、という説明です。
有名な例として、本では南北朝鮮がよく使われます。地理・民族・文化がかなり近いにもかかわらず、制度の違いによって大きく異なる経済発展をした、という例です。
この本の主張: 国の繁栄は、才能ある人が自由に挑戦でき、その成果を恣意的に奪われず、権力が一部に固定されすぎない制度によって支えられる。
ただし、批判もあります。
制度を重視しすぎて、国際関係、植民地主義、地理、資源、文化、偶然の歴史的経路などを相対的に軽く扱いすぎている、という批判です。また「包摂的/収奪的」という二分法が強すぎて、現実の中間的・混合的な制度を説明しにくい面もあります。