
Code for Japan Summit
Code for Japan
nishio #cfjsummit Social R&D
#cfjsummit ソーシャルR&D
nishio


- テーマ:「ソーシャルR&D」
- コード・フォー・ジャパンとして、5年10年スパンで通用するビジョン
- “共に考え共に作る社会” を社会実装レベルで回すためのR&D
- R&DのDは「Development」だけでなく「Design」「Decentralize」など、各自の解釈でよい、という遊び
キーノート
CodeforJapan キーノート(基調講演)
国連大学ウタントホールにてUNICEFイノベーションオフィスのDigital public goodsアドバイザーのCherylさんからお話いただきました #CfJsummit

nishio #cfjsummit
nishio Twitterが2023年にAPIを止めたので自治体の緊急アラートが止まった話とかをしている
nishio 地震に備えることの必要性は理解されているが、プラットフォームが国外の私企業に所有されていて私企業の一存でその上に積み上げたものが壊れることに対しての備えができていない、という指摘
nishio プラットフォームを作っている人たちは日本のために作っているわけではない、なので日本に不利益なこともやりうる。自分たちの社会を支えるデジタル公共インフラを自分たちでコントロールできるようになっていかないと危険、という話
nishio 2019年の国連によるデジタル公共財の定義ではオープンAIモデル、オープンソフトウェア、オープンデータ、オープンコンテンツ、オープン標準、となっている
nishio デジタル公共財の概念がまだあまり知名度がないため「オープンソースソフトウェア」と表現してしまうことがしばしばあるが、実は少し考えていることが違う。ソフトウェアに限ったものではなくもっと広い対象に対してのオープン概念なんだな
nishio デジタル公共財はデジタル公共インフラを組み立てるビルディングブロックになる。公共インフラは各地の状況やニーズに合わせて柔軟に変化する必要があり、オープンな開発によって標準化が進んでいくことでブロックの交換が容易になり「より良いブロックに交換」できるようになる
nishio 図にもあるけどinteroperable:相互運用性ってのが大事なところなんだな。それによって我々の社会を支えるインフラが特定の企業にロックインされるのではなく、より良いものに交換していけるものになり、そうすると改善していく競争の余地が生まれるわけだな
nishio エストニアではGDPの2%が削減された、という話。後で詳しく調べよう
- エストニアでは、電子署名やe-IDなどのデジタル政府インフラのおかげで、「毎年GDPの約2%に相当するコストや時間が節約されている」という試算が、政府・OECD・e-Estoniaなどから繰り返し出ています。
- > エストニアでは、電子署名などのデジタル公共インフラによって、行政コスト等の削減効果が「GDPの約2%に相当する」と試算されている。
- くらいが一番安全で事実に近い表現です。
> [nishio](https://x.com/nishio/status/1994600802732978394) 「急にシャットダウンされて自分たちが管理してないからどうすることもできない、それで良いのか」
> 最近Adobeのトラブルで盛り上がってたな
2. UNICEF Cherylさん:Digital Public Goods(DPG)の話
2-1. デジタル植民地主義とデジタル赤字
- 19世紀のアフリカ分割→いまはデータ・プラットフォームを巡るデジタル植民地主義
- 例:
- 日本の若者が使うSNSやプラットフォームに「made in Japan」がほぼない
- 地震のように「起きるのが前提」のリスクとして、10年後に今のデジタル基盤が存在しているのか?という問い
- Twitter API有料化で、災害アラートの自動投稿が止まり、自治体が手動対応せざるを得なかった話など
- → 社会の重要インフラが他国企業の気分で変わる脆さ
2-2. DPGの定義とDPG vs DPI
- DPGの公式定義(2019年 国連SG):
- オープンソースソフトウェア、オープンデータ、オープンAIモデル、オープン標準、オープンコンテンツ
- プライバシー・法令に従い、SDGsに資するもの
- DPG = デジタル公共財(オープンなbuilding block)
- DPI = それを使って公的サービスをスケールさせるインフラ(ID, 決済, データ交換など)
- DPIにはガバナンス・ポリシー・コミュニティ採用が必須
2-3. DPG Alliance / 事例 / エコシステム
- Digital Public Goods Alliance (DPGA)
- 2019年発足、UNICEF・ノルウェー・インド系シンクタンク・シエラレオネ政府・XStep・UNDPなどが関与
- 5年で50カ国にDPGベースのDPIを広げるキャンペーン
- 事例:
- Somleng:Twilio代替のOSS IVR、カンボジアや中南米で緊急電話アラートに活用
- Datawave:ブロックチェーン+センサーでワクチンコールドチェーンをトラッキング
- 「DPGはコードではなくエコシステムとムーブメントで勝つ」という強調
- 開発者だけでなく翻訳者・ドキュメント書き・デザイナー・コミュニティマネージャーが重要
- OSSが英語圏以外で失敗するのは「ドキュメントが翻訳されないから」という指摘
2-4. エコシステムと人材育成
- 大学カリキュラムへの「DPGコース」埋め込み(カザフスタンの例)
- 単発のプログラムではなく、システムとして次世代を育てる
- 学生が政策決定者・開発者・コミュニティマネージャーになることでDPGが拡散していく、という乗数効果の考え方
デジタル民主主義ブームを振り返る

自分の発表部分が5分で収まらないのでのんびりと説明した動画を撮ってみた
https://youtu.be/qW3uzu4uU-A
slide: デジタル民主主義の川の流れを見る
draft: デジタル民主主義の川の流れを見る(draft)
Slido: https://app.sli.do/event/pxg3tcCg7sfp8GoWmBPqMj
jollyjoester 「デジタル民主主義ブームを振り返る」
この4人のお話めちゃめちゃおもしろい!


3-1. デジタル民主主義の「ブーム」か、それとも川の流れか
- 「デジタル民主主義ブームを振り返る」というタイトルに対し、西尾さんは違和感:
- ブーム=一時的な流行のニュアンス
- 実際には、民主主義という川に、印刷・放送・インターネット・AIという新しい水が流れ込んできて流路が変わっている状況
- AIが平均的人間より賢くなった世界で、多数決を正当化できるか?
- → このままいくと将来の歴史家に「民主主義という考え方は数百年続いたブーム」と評されるかもしれない…という問題意識
- 従来の民主主義 vs AIに全部任せる、の中間にある「よりよいもの」を探るのがデジタル民主主義
3-2. Polis / ひまわり運動 / vTaiwan から日本へ
- Polisの誕生:
- アラブの春でSNSは動員には使えたが、熟議や合意形成には至らなかった
- → そこからPolis誕生(2012)
- 2014 台湾ひまわり学生運動:
- 学生が国会を24日占拠
- g0vのCPRチーム & オードリーが現場のネットワークを構築
- ライブ中継で「暴徒」フレーミングをひっくり返す
- その後、vTaiwan、東京のTalk to the City、Bowling Green 2050、広聴AI などへ接続
西尾さんがスライドで描いてた系譜:
- Arab Spring → Polis → ひまわり運動 → vTaiwan → Talk to the City → 広聴AI → 未来のブロードリスニング
3-3. 民主主義の危機と日本の位置づけ
- 鈴木健さんパート:
- アメリカの「Stop the Steal」→連邦議会占拠
- バーバラ・ウォルターの内戦モデル:「中途半端な民主主義」は内戦リスクが高い
- 民主主義指数:冷戦後に上がったが、ここ10年で下がり始め、冷戦末期レベルに
- 2021年から「新冷戦」のフェーズに入りつつあり、民主主義防衛はますます困難
- 日本は「民主主義の最後の砦」になり得る/ここで食い止めないと世界的に厳しい
- 5〜10年で日本も本格的な分断社会になる可能性があり、今のうちに民主主義を作り直す必要
3-4. 参加のハードル・当事者意識・アクセシビリティ
- 「デジタル民主主義に当事者意識は必要か?」という問い:
- 西尾さんの答え:
- Twitterで既に意見を書いている人は多い
- 問題は「政府側に届かない」「構造化されない」こと
- そこにPolisや広聴AIのようなツールが必要
- デジタルが苦手な人をどう巻き込むか:
- 「デジタルに強い人 vs 弱い人」の分断ではなく、音声→文字起こし→分析など、テクノロジーで非デジタル層も救う
- 現在はテキスト入力がハードルだが、数年で音声・会話ベースになる見立て
3-5. 指標・KPIの罠
- 合意形成プロセスの評価指標として「合意率」が本当に適切か?という問題
- 洗脳すれば合意率は上がる
- → KPI立てるときに何を最大化するのかに注意が必要
- 最終的な指標としては市民の生活満足度などがあるが、合意形成の質と最終アウトカムは別
kensuzuki Code for Japan Summit 2025で、「デジタル民主主義ブームを振り返る」というセッションをしました。関さん、山口さん、西尾さん、どうもありがとうございました!
デジタル民主主義ブームを振り返る

研究部門からみるシビックテックの現在地

4. 大学・企業側の取り組み(東京大学など)
4-1. データ・AIの社会実装へ
- 東大の部門:
- 学生向け講義・実務家との連携・地方展開支援
- 海外事例データベースの整備
- オープンデータ基盤:
- 既存の「オープンデータカタログ」「シーカ」などを発展させ、
自治体同士が共有しやすいデータ基盤やスマートシティ共有基盤の構築
- AIを用いた投稿支援:
- 意見投稿時に攻撃的な表現などをAIで判定し、表現変換を提案するOSS(実際に公開済)
- 地域幸福度アプリ「ハピネス」:
- 住民がスマホから「この場所は心地よいか」を投稿
- 自治体がそれを総合計画や都市計画に反映する実証
web3時代の暮らしをプロトタイプする

hal_sk 聞いてる。 「web3時代の暮らしをプロトタイプする」 LocalCoop の取り組みは本当凄いな。隅屋さんのComorisの話も興味深い。
hal_sk kuu village の話きた。
hal_sk kuu village についてはこちらのnoteをご覧ください。
nishio サカイのエシカル引越しで7~8%のユーザが+1000円払ってもカーボンニュートラルでエシカルなプランを選んだという話が面白かった
nishio 変わりゆく世界でどうサバイブするか、最小の生空間を作るには、的な話が面白かった、kuu village行きたい
nishio 即興劇はプロトタイピング、演じることによって他の生物の視点を内面化する
nishio コモリスとても興味ある、もう募集されてないのかな。

nishio 森林浴ファシリテーターとかアーバンフォレストの話も興味深い
nishio 「生態系サービス」という概念

5. 森の未来:森林浴と都市・地方の森
- 「森の未来」代表の方の話:
- 国土の7割が森林だが、多くが放置され所有者不明問題も大きい
- 木材利用ではなく「空間利用」として森林浴や研修プログラムを展開
- 森林浴(shinrin-yoku):
- 1982年に林野庁長官が提唱、日本発祥
- フィトンチッドなどが人の健康に良いという研究
- 海外では「Shinrin-yoku」としてブーム/聖地巡礼として日本に来る人もいる
- 都市の森:
- 大手町の森など、都市ワーカーに与える効果の可視化
- 森の価値:
- 生産(木材)以外に、防災・文化・心理的な価値をどう可視化し、データに落とすかという問題設定
つくる前にみんなで考える 〜未来の防災デジタル公共財・アイデアソンをやってみた〜
hal_sk つくる前にみんなで考える 〜未来の防災デジタル公共財・アイデアソンをやってみた〜 参加中
#cfjsummit
hal_sk DIT/CCと、災害時デジタル人材派遣D-CERT の紹介。
#cfjsummit
hal_sk IPA によるレポート
日本におけるオープンソース戦略形成に向けた現状と展望
〜技術的主権と共創社会を支える公共財としてのオープンソースの可能性〜
hal_sk パネリスト間で共通していること: ハッカソンで思いつきでツールを作っても災害現場では使われないものが生まれるだけ。現場に精通しているNPOや政府職員と対話する事が大事なので、NPOや自治体職員を集めてアイデアソンを行った。
- いい話

CodeforJapan ワークショップもあります
多目的スペースでは各種ワークショップが展開されています。ボードゲーム"QSS Quest"(日本語訳版"Open StarTer Village”)の試遊会はオープンソースソフトウェアのエコシステムを遊びながら学べる体験コーナーです。 #CfJsummit
nishio このオープンソースカルチャーを学ぶボードゲーム「OSSクエスト」の日本語版作成にあたって「プロジェクトカード」に日本のプロジェクトを入れようと思っていて、案だし・情報収集をこちらのページでやっています:

- 台湾OCFが作ったボードゲーム「Open StarTer Village」の日本語版「OSSクエスト」体験会
- OSS・オープンデータ・オープンガバメントのプロジェクトカードを完成させるとポイント
- 他人のプロジェクトを手伝った方が効率が良い(協力と競争のデザイン)
- 役割:エンジニア、デザイナー、コピーライター、公務員、マーケターなど
- → まさにDPG/OSSエコシステムの役割モデル化
- 日本語版ローカライズ:
- 日本発のOSS・オープンガバメント事例(Tokyo COVID-19サイトなど)をカードとして追加したい
- クラウドファンディング準備中
nishio 拡散の助けになるので、この試みを応援してくださる方は是非このページで「お気に入り」をしてください
https://camp-fire.jp/projects/895927/preview?token=1jccoi53

スポンサーセッション
hal_sk Code for Japan のダイアモンドスポンサー、TISさんのセッション。いつもサポートありがとうございます!
「今日がスタートです。来年のセッションにむけてみんなで頑張りましょう!」とのこと。 #cfjsummit

hal_sk 続いて、みずほ銀行さんの事例紹介。
ギグワーカーの働き方の実態やトレンドを、口座の賃金データなどを使って分析した例。
社会課題解決に向けて一緒に活動していきたい。
#cfjsummit

懇親会

7. 懇親会〜雑談パートで出てきた重要トピック
ここは完全に西尾さんの研究・活動に直結しそうなネタが多いので、ざっと。
7-1. 爆速会議(Cartographer)と井戸端
- カートグラファー = いどばたシステム的なものの新しいやつ → 「爆速会議」という名前でリブランディング
- 特徴:
- ユーザーはYes/No/わからないで答えるだけ
- 質問文はAIが生成(Polisでは人間が作っていた)
- 会議・プロダクトの仕様・政策検討などの合意形成を高速化
- 本質的にはかなり良いツールで、1人用の「問い投げAI」としても使えるのでは、という話も。
7-2. Hypercerts / Gitcoin Grants / broad listening
- Hypercerts(Hypercerts / Hypercert project):
- OSS/公共財のインパクトを記録するプロトコル
- GitHubスター数などのメトリクスではなく、「どんな公共的インパクトを生んだか」をクレームとして記録し、第三者が評価
- レトロスペクティブファンディング(後から資金配分)に使える
- Gitcoin Grantsでの実験:
- broad listeningとの関係:
- 現状は「フォーラム・議論を読んだ上でAIが評価する」方向へ発展させたいが、今回の実験はまだ「AIエージェント民主主義」の段階
7-3. broad listening のタイプ分け(西尾さんの即興分類)
- タイプ1:単純な収集+クラスタリング
- Talk to the City的な:「たくさんのテキストを集めてトピッククラスタを作る」
- トピッククラスタのサイズを「重要度」と見なすのは危険である
- 小さいクラスタを見て見落としを発見するのに使うのは有益だが、定量的な扱いをすることには向かない
- トピッククラスタの境界自体が多くの場合連続的に隣のクラスタにつながっていて「正しい境界」がない
- タイプ2:Polis型
- イエスノー投票により「意見グループ」と「論点」を可視化
- トピックのクラスタではなく人のクラスタ
- 各議題に対する賛成反対投票の量は一応定量的
- タイプ3:AIデプスインタビュー型
- AIがユーザーに質問 → ユーザーが答える → 聞き返す
- 対話ログから論点の差異・鋭い提案・「N=1だが重要」な少数意見を抽出する
- ⇒ broad listeningは集めるだけではなく、「どう評価し、どう資源配分や政策に接続するか」が次のフェーズ、という整理。
7-4. Six Packs of Care と民主主義