左右田博士に答う
西田幾多郎先生が左右田博士の批評に答えた論文の要点をまとめると以下のようになります。
西田の立場は認識論的であり、形而上学的ではない。
リッケルト流の判断主観の立場を越えて、判断意識そのものから出発し、
主客対立の成立や
知るということの意味を明らかにしようとしている。
西田哲学の根幹をなす「場所」概念について、左右田博士の批判に答える形で詳細な説明がなされています。認識論の立場から主客対立を越え、知るということの深い意味を問い直そうとする西田独自の思索が展開されている注目すべき論考と言えるでしょう。