種々の世界
我々の具体的な意識現象の背後には、
超意識的な
無限なるものが含まれている。意識は単に「
時」の中にあるのではなく、意識の能動的な統一により「時」が成立する。
我々は現在をのみ直観すると考えられるが、過去を
想起するということは過去を
直観することである。記憶において繰り返されるものは感覚ではなく、感覚の背後に含まれていた
超感覚的なものの発展である。
真に主客合一の直観の立場においては、
すべてが現在であり、「時」はその中に消えていく。構成的思惟に対して直接に与えられるものは、このような無限に深い直観の世界なのである。