福祉国家型資本主義
ロールズにとって政治的自由(投票、立候補、言論、結社など)は、形式的に平等であるだけでは足りない / 実質的に等しく行使できなければならない という条件が付きます。
具体的には:
金・教育・組織力を持つ一部の人だけが政治に影響できる
他の人は形式上は権利を持っているが、実際には参加できない
──この状態はアウト。
2) なぜ福祉国家型資本主義はダメなのか
福祉国家型資本主義は、
市場経済+私的所有
その結果として生じた格差を、事後的に再分配する(福祉・社会保障)
ロールズの批判はこうです:
再分配があっても
生産手段・資本・組織力・情報へのアクセスが一部に集中したまま
その集中が 政治への影響力の不平等を生む
結果として、政治的自由の「公正な価値」が確保されない
つまり「生活は最低限守られているが、誰がルールを決めるかには参加できない人々」を大量に生む体制だ、という評価です。
3) ロールズが代替として重視したもの
ロールズが相対的に評価したのは、次の二類型です。
●
財産所有民主制(Property-Owning Democracy)
再分配ではなく、事前分配を重視
資本・教育・生産手段へのアクセスを広く分散
市民が経済的にも政治的にも独立した立場を持つ
生産手段の社会的所有
ただし政治的自由・民主主義は厳守
どちらも共通点は:
「再分配だけではなく、
支配の源泉そのものを分散させる」
4) あなたの問題意識との直結点
特に、
「AIが全部やって、人々はUBIを受け取るだけ」
= 事後的な所得保障はあるが
= 意思決定・設計・統治への参加はない
という構図は、ロールズ基準でも
第一原理(政治的自由の公正な価値)を満たさない
この流れ、次は Rawls → Allen → Plurality / Broad Listening にどう接続するか、もきれいに書けますよ。
Rawls
→ 正義は「政治的自由の公正な価値」にある
→ 再分配だけでは足りない
Allen
→ 政治的自由とは「参加する力(agency)」である
→ 再分配のみの社会は民主主義を空洞化する
Plurality / Broad Listening
→ その参加能力を大規模社会で実際に成立させるための技術+制度の提案