ジョン・ロックの「天に訴える権利(Appeal to Heaven)」は、政府が市民の権利を侵害し、社会契約が破られたとき、最終手段として神(または天)を裁きの保証人に仰ぎつつ、抵抗や革命に踏み切ることを正当化する権利を指します。ロックによれば、人々が自分たちの生命・自由・財産といった自然権を守るために結んだ社会契約が踏みにじられた場合、もはや通常の手段では解決できません。その際、「天に訴える」行為は、権力者によって権利が侵害されたときに正当な反抗や革命を行う倫理的根拠となる、という位置づけです。