第3の道
福祉国家(第1の道)と
新自由主義(第2の道)の二項対立を超え、市場経済と社会的公正を両立させる「現代化された社会民主主義」を提示した本。
背景
1990年代、冷戦後のグローバル化
伝統的福祉国家モデルの財政難
サッチャー以降の市場重視路線
→ どちらでもない新しい枠組みが必要
この文脈で、トニー・ブレア政権の理論的支柱となった。
核心的主張
1. 「国家か市場か」という二項対立を捨てる
市場は活用する
だが放任はしない
2. 「社会的投資国家」
従来:
第3の道:
教育・訓練・スキル形成への投資
→ 人々の能力を高める国家
3. 権利と責任のバランス
福祉は「受け身」ではなく「社会参加の促進」
国家はコントロール主体ではなく「調整者」
家族・階級・伝統が弱まる中で:
人は「選択を強いられる存在」になる
国家はその不安を緩和すべき
批判点
実際は新自由主義をソフト化しただけでは?
格差是正が弱い
労働市場柔軟化が不安定雇用を増やした
思想的位置づけ
_| 第1の道 | 第2の道 | 第3の道 |
| 福祉国家 | 新自由主義 | 社会投資国家 |
| 大きな政府 | 小さな政府 | 賢い政府 |
| 再分配 | 市場効率 | 能力形成 |
関連
熟議の再設計
デジタル民主主義
これらはギデンズの「後期近代」「
再帰的近代化」論と直結しています。
伝統が崩れた社会で、どう統合を作るか?
これはまさに『第3の道』の中心問題。