NISHIO Hirokazu[Translate]
AI時代の執筆法
2026-03-10
前にCodex 5.3で書いた原稿より、ChatGPT 5.4 Proで今再生成した方が良いものになるのではないかと気づいてしまったので試している
30分かけて出てきた原稿が、著者が西尾であることを見落としていたものだったのでイマイチだったw
やっぱりこういうのはコンテキストを十分に与えること、伝えないといけないことを伝え忘れないことが大事だなという気持ち
執筆という作業をさせたら前提の共有不足で役に立たない原稿を書いてきてイマイチだったけど「もっと読者が価値を感じられるように方向性を変えようとと思うんだ〜」と話したら
GPT5
>読者価値を上げるなら、この章は「サイボウズの取り組み紹介」ではなく、ブロードリスニングを現場へ移植するときの実装パターンとして読めるようにするのがいちばん効きます。
>いまの並びはよいのですが、
>Plurality日本語版+Polis紹介動画=導入の設計
>社内いどばた=組織内で論点を構造化する実装
>白黒つけない会議+広聴AI=既存メディア上にブロードリスニング層を重ねる公開実験
>として書くと、読者が「自分の現場ではどこから始めるか」を考えやすくなります。
こういう返事をしてきて、なるほどなぁと思っている
GPT5
>社内いどばたの節は、かなり本の読者に刺さる素材があります。...つまりこの事例の価値は、「みんながAI推進に賛成した」ことではなく、多人数の曖昧な空気を、次の議論に使える論点構造へ短時間で変えたことです。ここを前面に出すと、ブロードリスニングの本として読む価値が急に高まります。
>白黒つけない会議の節も、YouTube企画紹介にとどめるのはもったいないです。...ここで読者が学べるのは、新しい専用プラットフォームをゼロから作らなくても、既存のコメント欄の上にブロードリスニングの層をかぶせられるということです。これは実務家にとってかなり大きい示唆です。
>もう一つ足すと章が締まるのが、「なぜサイボウズでこれが成立したのか」です。サイボウズでは以前から、経営会議の議題に対して全社メンバーから助言を募る「助言アプリ」や、関係する全メンバーからアドバイスを集めるアドバイスプロセスが運用されていました。西尾さんの説明でも、いどばたは社員数が1000人を超え、一人ひとりの意見が届きづらくなった状況を受けて準備されたものです。ここを入れると、「AIツールがすごかった」で終わらず、広く聞く文化と、聞いた結果を受け止める意思決定プロセスが先にあったから機能した、という深い学びになります。
おもしろいなぁ


2026-03-11
「AI時代」って書いたけど2026年3月時点の話で、たぶん6月にはまた変わっていると思う
ChatGPT 5.4 Proに3行の箇条書きを与えただけで30分考えて原稿が出てくる時代
こざね法は手書きで紙切れに書いていた、人間からのアウトプットがボトルネックであった時代のもの
ChatGPT 5.4 Proに考えさせる
>サイボウズ章は三つの話を同じ重さで並べるより、一本の幹に三つの場面をつなぐ形にしたほうがいいです。幹は「社員が多い会社では、みんなの声を深く聞くことも、広く聞くことも難しい。その問題にどう向き合ったか」です。そこに、Plurality日本語版は「なぜサイボウズがこの方向へ向かったのか」を示す短い前史として置く。いどばたは章の中心に置く。白黒つけない会議は、その発想が社外へ広がった例として置く。この順番なら、話が散りません。
設計、計画の仕方が違う

AIが多様な構成での原稿をさっと出してくれる時代にどう取捨選択して最終的な原稿を作るのかが悩ましい

2026-03-13
AIを活用して執筆する上でKozanebaでは少し機能が足りない
Kozanebaは紙の付箋に手書きして並べていた時代の方法を電子化したのでKozanebaも「電子的に書く」に変わってはいるものの「人間が書く」が暗黙に想定されている
詳細がまだ言語化されておらず個々人の心の中にある状態からキーワードを付箋に書いて、徐々に形を明らかにしたり、忘れないように繋ぎ止めたりするシステムであった
つなげた「こざね」が後から人間によって言葉を補われて文章になる

が、LLMの進歩によって「8割くらいの完成度の本文」が電子的に湧いてくるようになった
ボトルネックが「言語化すること」ではなく、「AIが言語化したものと、人間の気持ちのすり合わせ、違和感の特定、微修正」になった
よく似た文章が何パターンもある状態からいい感じにマージされた文章を生成するプロセスが重たい
「何パターンもあるよく似た文章」が著者の生身の脳の一時メモリーに乗らないから
京大型カードとこざねの違いなんだな
こざね法の時は情報が少なかった
いまはAIによって京大型カード以上のコンテンツがどばっと生成されてしまう
これを支援するシステムがまだ存在しない
問題は「支援するシステムが存在しない」と気付いたとして、そのシステムを作るかどうか
「支援するシステムが存在しない」はギャップの存在とそれを埋めるシステムの不在である
半年後に進歩したAIによってギャップが消滅する場合、それを埋めるシステムを作ることに今投資することは正当化できない


文章の補完
>3人の出演者が議論をしながら、その時点でのテーマに対する賛成度合いを物理的なレバーによって0%〜100%で表明する仕組みだ。これは「賛成/反対」の
と書いたらChatGPTが
>3人の出演者がこのテーマについて議論しながら、それぞれの賛成度合いを 0%〜100% のレバーで示す仕組みになっている。
>この形式の特徴は、「賛成か反対か」という二択に落とし込まない点にある。議論の途中で意見が変わればレバーの位置も変わるため、視聴者は 意見がどのように揺れ動き、更新されていくのか をリアルタイムに見ることができる。
と書いてくれるので、コード補完の進化したような奴が執筆に使えている
一方で長いものを生成すると途中で違和感があってもそのまま進んじゃう
こうなったものの修正が大変
1歩1歩コード補完しながら進む方がいいのかも

2026-03-16
理想的なシステムは何か
京大カード相当の「情報の塊」X
常緑のノートはアトミックであるべき」のようなアトミックな、部品的、プログラミングの関数的なもの
こざね相当の短いフレーズY
Y→Xの対応付け
これはかつての「こざね法」では、Xが著者の頭の中にあり、Yが「Xを思い出すきっかけになるフレーズ」という形で実現されていた
Yを空間配置などの自由度の高い配置をする
これはYを「Cosenseのページタイトル」として、Xを「Cosenseのページ本体」とし、「自由度の高い配置」を(本当は二次元配置がいいのではと思うが)アウトライナー的な1.5次元だと考えれば、いまのCosenseとほぼ同じなのでは
使い方
AIが長文を書いてしまうのが良くない
京大カード相当の情報の塊に分解する必要がある
これ自体も適切に指示すればAIが実行可能なはずである
このXをCosenseのページにする
タイトルYを生成する
これも適切に指示すればAIが実行可能なはず
適当に指示すると煽りタイトルをつけたりするので、いいfewshot exampleがあるとよい
今のCosenseでやるならこのタイトルを箇条書きにして章構成を考えたり、適切なカードがないところは文章を直接書いて埋めたりする運用
今のKozanebaでやるなら「Scrapboxこざね」を並べて、間を埋めるこざねを書いたり、矢印を引いたり、囲んだり?

今回の件でKozanebaは使ってみたのにそれではなぜダメだったのか
使い方が悪かった
AIが生成した1章分のテキストをそのままKozanebaに入れてしまった
適切な流れは
1: Cosenseに文章を貼る
2: ページ切り出し機能で京大カード相当の粒度まで刻む、タイトルをつける
(ここを人間がやらないでAIに任せる手はある)
3: Scrapboxのインポート機能を使う
今回はこの方法に気づく前にWorkflowyを使った
AIが生成した原稿を貼って、小見出し単位で畳んで「圧縮」したタイミングで、それまで「生身の脳のコンテキスト幅に収まらなくて無理」となっていたものが「できる」という気持ちになった
マージ後のこの粒度での構造がイメージできたのでそれに合うように必要なツリーだけ展開してマージした


"Engineer's way of creating knowledge" the English version of my book is now available on [Engineer's way of creating knowledge]

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