NISHIO Hirokazu[Translate]
メビウス関数
よく言及されるものに3通りある

\displaystyle \mu (n)=\left\{ \begin{array}{l}(-1)^k & (nがk個の異なる素数の積)\\0 &(otherwize)\end{array}\right.
n=1の時は「0個の異なる素数の積」なので1になる
n=4の時は「異なる素数の積」でないので0になる

aがbを割り切る「整除関係」(a \prec b, a | b)は半順序である。
ここに注目して抽象化したものが隣接代数
隣接代数のゼータ関数は、すべての空でない区間 [a, b] に対し、ζ(a,b) = 1 となるような関数で、メビウス関数はゼータ関数の乗法逆元。

この隣接代数の具体例で、
1: 正整数全体に整除関係を入れたもの
→古典的メビウス関数に帰着
2: 有限集合の部分集合全体のなす集合(べき集合)に包含関係を入れたもの
→集合のサイズの差で定義されたメビウス関数
包除原理につながる
3: 自然数全体の集合に大小関係を入
→0,0,…,0,-1,1
ゼータ関数が累積和に相当し、メビウス関数はその逆に相当する。差分作用素





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