NISHIO Hirokazu[Translate]
理解可能性の半径とAI時代の探索知性
理解可能性の半径とAI時代の探索知性

3行要約GPT5
人は「今ある知識の一歩先」までしか新しい情報を理解できず、その到達可能半径は人や分野ごとに異なる。
AIや他者の発言が理解不能なのは自然であり、必要なのは理解できないXの前提となる中間概念Yを特定して与えてもらうことだ。
AIは人間の関心次元と直交する探索を行うため、プライドを捨てて「わからなさに耐え、中間概念を要求する能力」が知性の核心になる。


まず「今持っていない情報」の外側に、どれくらい「新しい情報を受け止められるゾーン」があるかは人によって異なっている
今持っている知識の一歩先の知識しか受け止められないのだが、その「一歩」とは全人類共通の長さではなく人によって異なっている
それどころか分野によって異なっていたりもする

AIは基本的に理解できない他者
AIに限らず、他者の発言はしばしば理解できない
これは能力差を仮定する必要もない
AさんとCさんは全く同じ半径だが、中心点がずれているのでCさんの指し示してる「Cさんにとってはわかること」がAさんにとっては理解不能
Xを理解できない状態から、まずYを理解して、それによって理解可能な範囲が広がってXを理解可能になる
このYをCさんが与えてくれるならAさんもXを理解できるようになる

つまりAIの言ってることXが分からなかったとしても、それは当たり前のこと
Xを自分が理解するために必要なYを特定して与えてもらう必要がある
どのYが必要かはAにとって既知ではない: メノンのパラドックス
が、通常Cの既知のものの範囲に入るのでCに聞けばいい
こういう「自分がわからないこと」を認めたり「他人に聞く」ということを妨げるプライドの高さの有害性が高くなる時代かもしれない
Aにとって関心のある/観測可能な次元と直交する別の次元での探索が行われる可能性がある




"Engineer's way of creating knowledge" the English version of my book is now available on [Engineer's way of creating knowledge]

(C)NISHIO Hirokazu / Converted from [Scrapbox] at [Edit]