NISHIO Hirokazu[Translate]
思考の結節点2025-10-29
A
大量のデータXがある(どこ由来はか一旦傍に置く)
AIがそれを要約する
人間に渡す
B
大量のデータXがある
まず人間が問いを発する
AIがそれに回答する
C
大量のデータXがあるかないかは一旦傍に置く
まずAIが問いを発する
人間がそれに回答する
それによって大量のデータYができる
D
この二種類のデータの間に新しい結合を見出すことが価値なのでは
気づき」をもたらしたい
気付きとはなんであるか?
つまりデータソースXとYの間の結合を見出すことに意味があるのではないか

(A)は2023年にLLMが発展してきた初期の時代のブロードリスニング
TTTC Scatterなどの設計はコンテキスト幅が狭いことを前提している
ので意見をembeddingしている
初期のRAG(B)もコンテキスト幅が狭いことを前提している
チャンクに刻んでembeddingしてベクトル検索する構成がよく使われた
その後の進歩でコンテキスト幅が広くなったことで「全部コンテキストに入れてしまえ」型のアプローチが増えた
Jigsaw Sensemakerやtttc-light-jsはこれのスタイルの(A)
コンテキスト幅が広くなったことで(C)のAIインタビュアーが可能になった
これはエンドユーザに「言語化のきっかけになった」などの価値をもらたす
一方で「色々聞かれて答えたけどso what?」という反応もある
(C)で得られた大量データYをあまり活用できていない
いどばたビジョンはこれを活用してレポートを作って参加者にフィードバックしようとしている
大量データYに対して(A)をしている形
(D)ってなんだ?
(C)の出力の大量データYを大量データXとして(A/B/C)に突っ込む
(C)のプロンプトは大体「引き出すこと」に重点を置いた設計になっている
「引き出す」ことでメリットを得ているのはエンドユーザではなく運営者
運営者がデータが欲しいから引き出している
(D)においても「引き出す」が、その引き出されたものに関連するデータXiを提示する
「関連する」とは、反論も含む: 関係とは何だろう
「引き出す」こと自体ではなく、関係性を提示して「気付き」をエンドユーザに与える
これは既存のシステムでも部分的に満たされていた顧客価値なんだが、ここ自体にフォーカスしてシステムが作られていたわけではなく副次的に満たされていた
構想力は問題を限定する能力の図でいうところの適切に絞りきれていない状態


文脈

作ろうとしていたものではないものが爆誕した

"Engineer's way of creating knowledge" the English version of my book is now available on [Engineer's way of creating knowledge]

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