>「ローティという不世出の哲学者を、〈人類の会話〉の守護者であろうとし続けた人物として再発見する。」朱喜哲は、混沌とした現在の日本・世界でローティが注目されるべき意味を鮮やかに記した。
> 古代ギリシア以来の伝統につらなる哲学を筆頭として「唯一の真正な声」を求める営みは、ひとびとの小さな声をつぐませる。
> 「雑多で多様な複数の声たち」、その会話こそが人類が豊かに暮らす希望ではないか。
> 哲学者ローティは多くの批判を引き受けながら、その声たちを守ることこそを哲学の任務として引き受けた。
> また、同時に現代的な意義、政治や社会の状況に対してどのように参照しうるのかを明らかにした。
> こうしてローティの思想を中心にプラグマティズムの意義が明らかにしていくことで、本書は古典から未来へ繋がる哲学の姿をも希望をもって浮かび上がらせる。