この文章は以下のような内容を論じています。

共感は政治的リソース・社会的リソースであり、共感の分配にはアイデンティティごとに差がある。共感の分配は主にマスメディアによってなされる。

2010年-2015年の主要メディアのツイートを調べると、労働者階級への言及は60件、LGBTへの言及は9664件で161倍の開きがあった。つまり労働者階級とLGBTの間には共感の格差がある。 #共感格差

共感の格差を放置すれば、そこはポピュリストにつけこまれる。ポピュリストは、ある程度の人口があり、実際に困難を抱えているが、マスメディアが無視している人々をターゲットにすれば少ない労力で多くの支持を得られる。

トランプはマスメディアから無視されていた白人労働者階級という政治的なブルーオーシャンをターゲットにしたことで大統領になれた。

弱者の中にも、共感を多く与えられる者と与えられない者がおり、共感を与えられない層をターゲットにすることで、既存の政治家と競合することなく政治的リソースを獲得できる。 #魅力的な弱者

マスメディアが白人労働者階級をもっと取り上げていれば、トランプは大統領になれなかったのではないか。

要するに、マスメディアによる共感の不平等な分配が、ポピュリストを生み出す温床になるという主張がなされています。