NISHIO Hirokazu[Translate]
Connections between indivisuals as first-class objects




>各人が自分専用のタイムラインを受け取る(その結果、人々が分極化する)設計をやめる、ということです。自分のタイムラインに何が出ているかさえ共有できない状況ではなく、重なり合う二つの正方形(⿻)で象徴されるPluralityの発想は、人と人との「つながり」を第一級の対象として扱うべきだと言います。私たちがいくつかのグループを形成していると分かったら、そのグループに共通する体験、さらにグループ横断の共通体験を前面化できます。例えば台湾では、政党支持や民族・宗教に関わらず、みんなで野球の勝利を喜ぶことは共有の体験でした。そうした体験を共有すれば、グループ同士は自ずと近づき、共通のアイデアを語るための拠り所ができます。
>この進め方のさまざまな手法は、オンラインで自由に読める『Plurality』にまとめられています。現在の手段を俯瞰すると、二人の間には親密さ(帯域は非常に高いが人数はごく少ない)があり、会話は自然言語で数千人規模までは届く。しかし数百万人、数千万人に達すると、使えるのは投票(ベクトル)か資本主義(スカラー)しかなくなります。いまは生産性フロンティアが存在し、会話の「深さ」と「広さ」の間でトレードオフを強いています。先に述べたプロソーシャルな技術は、AIを用いてこのフロンティアを右へ押し広げ、同じ対話の深さをより多くの人々と実現する(あるいは同じ人数でさらに深い対話を実現する)ことを目指すものです。

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