NISHIO Hirokazu[Translate]
仲が良くてもカルチャーが違うと呼べない
コミュニティマネージャ的なPさんとQさんがいる
それぞれ異なるコミュニティC1とC2をマネージしている
Rさんがいて、PさんやQさんとは仲が良い
PさんはコミュニティC1に頻繁にRさんを呼ぶ
QさんはコミュニティC2に稀にしかRさんを呼ばない

これはSさんとTさんがいて、Sさんの関与するコミュニティC3にTさんが呼ばれない話だった
このとき、Sさんは「Tさんの振る舞いに問題があるから呼べない」と考えていた

今回のケースではRさんを呼ぶか呼ばないかの判断がPさんとQさんで異なっている
これはなぜか
RさんはC1とはカルチャーフィットしていて、C2とはカルチャーフィットしてないからではないか、という仮説
仲が良くてもカルチャーが違うと呼べない
QとRの仲がいいかどうかではなく、C2とRがカルチャーフィットするかどうかが問題だからである

カルチャーフィットという概念に接続したことで、この出来事を企業の採用のメタファーで考えることが可能になった
QさんがたまにRさんを呼ぶのは「Rさんの振る舞い」がフィットする役割があるときなのでは
それはつまり必要な仕事があるときにその仕事をやる能力がある人を短期的に雇う「業務委託」なのでは
これは「ジョブ型雇用」ではないか
翻って考えるとカルチャーフィットの必要性はメンバーシップ型雇用と密結合なのでは



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