NISHIO Hirokazu[Translate]
直線的でない時間
暗黙にこう仮定しがち
時計が刻む、客観的な時間はこれ
B: 直線的でない時間
個々人が体験するもの
何度もおなじ過去を体験する
「主観的な時間は直線的ではない」みたいな言説は抽象度高くて伝わりにくい
もっと具体的に考える
例えば過去に書いたScrapboxのページが何かのきっかけで浮上してきて、それを開いて読む
この時、ページ側の視点では、過去の「書いた時」の「ページを閉じた時」の時間の続き
視点の転換についてメモ
ここでは「僕」と「僕が書いたページ」という主体と客体がスイッチされて、ページを主体とする視点で僕という客体を見ている
ページ視点で時間軸は継続していて、客体としての僕が少し新しい体験をして内部状態を変化させている
このページ自体がそれ
ジェンドリン哲学入門の時間の概念」をたまたま2024-08-30に再度見た
これは2023-10-12にblu3moにシェアしたもの
僕自身は言語化の実践をした哲学者としてユージン・ジェンドリンに興味があり、それを読んでいたらたまたま時間の話が出てきた
僕自身は時間にはあまり興味を持っていなかったが、blu3moが直線的でない時間に興味を持っていたな〜と思って該当部分を切り出した
この「たまたま見た」がB1
このとき、前回書き終わった自分と今回読んだ自分とは異なった自分である
だからそこには差異がある(B2)
この差異から新しいものが生まれる(B3)
弁証法的だけど、そこまで強い意味でなくて良い
ページという主体が少し異なっている2人の人間を見る
関連しているが違っている2つが出会うことによって新しい経験の側面が形成される
前回はジェンドリン哲学入門の時間の概念の紹介だけをした
自分自身はあまり時間に関しての考察がなかったので中途半端に終わった
これは「埋められる穴がある」状態
半導体で言えば正孔のようなもの
この生み出された状態から先に進んでいく(B4)
いまページという主体の目線で記述してきたので2点のジンテーゼが直前の自分と繋がってないように感じる
人間の側を主体とする視点では繋がっている

僕が書き出して半分脳の外で思考をしているので思考のプロセスが半分観察可能になっている
書き出してない人にとっては「ふと昔のことを思い出した」などが過去と現在の交差点になる


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