「なぜ」は曖昧
「
なぜ」という問いは
曖昧だ、具体抽象未来過去のどれでもあり得る
Q: なぜ今電車の中にいるのか?
A1: 5分前に電車に乗ったから(過去の具体的事実、歴史)
A2: 5分後にX駅に着くため(未来の具体的目的、意図)
Q: なぜ電車は走るのか?
A3: 人間を輸送するため(より大きな概念を構成する部品であるという説明)
A4: 電力を供給されたモーターが回転するから(電車を構成するより小さな部品の組み合わせでの説明)
しかも批判にも使われる。「なんでこんなことをしたの!」
類似の考え方
「なぜこうなった?」と聞くと、責められてると誤解していいわけが出やすいので「何があったのか?(過去)」と具体的に聞く
「なぜそれをやりたいの?」と聞くと、「やりたい」という気持ちに対する批判と受け取られる可能性があるので「それをやると、どうなるの?(未来)」と具体的に聞く
2025-11-23
GPT5に各国語の状況を調べさせた結果
ロシア語・スペイン語では原因と目的が別単語
ロシア語
почему (pochemu) … 原因・事情の「なぜ」(過去寄り)
зачем (zachem) … 目的・意図の「なぜ」(未来寄り、「何のために」)
スペイン語
por qué … 原因・理由の「なぜ」
para qué … 目的・用途の「何のために」
「なぜ」が1語の言語(英語など)でも、実務・コーチング界隈では西尾さんが日本語でやっているのとほぼ同じ分解を推奨している。
A4の「なぜ電車は走るのか?モーターが回るから」という回答を期待する質問は英語ではwhyではなくhow
“How does a train move?”
A1/A2に関してはwhyではあるが、強く聞こえるのを避けようとしてwhatが使われる
“What happened?” / “What will happen if you do that?”
A2に関しては「ゴールは何?」という聞き方もする: “What’s your goal here?”
A3に関しても“What is a train for?”という聞き方ができる