NISHIO Hirokazu[Translate]
考えを整理するツールの系譜
西尾が作り続けている「一人でKJ法こざね法をやる」ためのデジタル道具の系譜。
自作電子的KJ法ツールgrouping(2013)→ Regroup(2018-2020)→ Movidea(2021頃)→ Kozaneba(2021-)

共通の核
梅棹忠夫こざね法=川喜田二郎KJ法の前半(付箋を書く→近いものを寄せる→順序をつける)を、紙の不便さを解消して電子でやる
一貫した設計原則: 「なぜ関係があるか」を言語化する前に、位置の近さだけで整理できること(頭を整理するツール

各ツールと、前からの進歩
Webアプリ。付箋を移動すると自動更新される矢印で付箋間の関係を記述できた
学び: 当時の画面サイズでは「100枚超の付箋の整理」ができなかった/矢印より先に「収拾がつかない問題」の解決とグループ化を優先すべき
共同編集をGoogle Realtime APIに載せていたが、同APIは2019年12月停止で動作不能に。nhiro.orgからは2026-07-29に削除
Regroup(2018-2020)
放置していたgroupingを、iPad Pro + Apple Pencilが出たことで再始動(ReGroup2018iPad期)
名前のReは「再始動」の意
前からの進歩: 無限の作業領域+スムーズなズーム(iPadピンチ)、テキストの一括インポートを主な入口にした(「まず100枚書く」は多くの人ができない)
検証: 西尾本人が紙のKJ法をやめてこれを使うようになった(N=1だが明確なProduct/User Fit
運用で得た学び(Regroupとはなんだったのか): 滑らかなズームは実は不要だった(スペースキーの全体表示で十分)/iPad+Pencil前提はハードルが高すぎた
Movidea(2021頃)
なぜ作り直したか: Regroupはツールとしては機能した(紙のKJ法をやめて使うようになった)が、試行錯誤でコードが複雑化し新機能追加の障害になっていた(pMovidea「なぜ再実装するのか」)
元凶は手書き加筆のためのCanvas(paper.js)。手書きは検証の結果ユーザニーズが薄いのに、強い技術的制約とテスト不能(Canvasはテストしにくく規模が増えると壊れやすい)を生んでいた(Regroup v2振り返り
だから「使い続けられなかった」のではなく機能追加の袋小路。ニーズの薄い手書き/Canvasを封印し、DOM/Reactで最小コードから作り直した
前からの進歩: ペン機能と投げ縄選択を捨て、CanvasではなくDOMで実現。Reactの差分更新が効き、付箋にブラウザの検索が効くようになった
表現力を一部捨てて、実装の素直さ・保守性・検索性を取った転換
Kozaneba(2021-、現行)
前からの進歩: 目的が漠然とした「整理」から一次元化へ明確化。「Kozanebaは一次元的ストーリーを作る過程を支援する」(執筆は一次元化
Keichobotは言語化しKozanebaは一次元化する: 知的生産を言語化フェーズ(Keichobot)→ 構造化・一次元化フェーズ(Kozaneba)に分解

進歩の方向(4つを貫くベクトル)
技術: Web/Canvas → DOM/React(検索・テスト・差分更新のため)
人間工学: 高ハードル(iPad+Pencil・100枚手書き)→ 低ハードル(インポート主体・PCで完結)
目的: 漠然と「整理」→ 執筆のための一次元化

留保
Movideaの正確な年(2021頃)は未確定。pMovideaにプロジェクトメモ
nhiro.org版の対応するStory「知的生産」: https://nhiro.org/intellectual-production/ja.html
"Engineer's way of creating knowledge" the English version of my book is now available on [Engineer's way of creating knowledge]

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